吉野川に残された哀しげな橋脚
吉野川が大好きな三本松 メガネのカワイ 店長ブログです。
今日のブログは、四国のど真ん中・阿波池田(徳島県三好市)からです。
高知へ向かう国道32号線を吉野川沿いに走っていると、このような風景に遭遇します。
以前は「旧道の廃トンネルかな?」と通り過ぎておりましたが、気になって立ち止まってみました。
トンネルではありませんね。橋脚です。
北岸にも同じようなもの。
そして・・・
南岸寄りに橋脚の基礎部分。
根元から折れてしまったようで、何とも悲しげな風景です。
恐る恐る近づいてみましたが、かなり古い建物のようです。
このように急な石段を登り、橋脚の上へ。
ここまで出来ていたのですね。
ここには何と言う名前が入る予定だったのでしょうか。
車は充分通れる幅です。どんな橋になる予定だったのかな?
錆び付いたワイヤーが何とも・・・
寄れるのはこのあたりまでです。本当に危ないので…
池田ダム下流に残されている幻の橋の詳細については、いつも徳島県西部の情報をいただ
いているブログ・『にし阿波暮らし』 より転載させて頂きました。
~ 未完成の池田橋 ~
諏訪公園の眼下吉野川の両岸に相対して大きな鉄筋コンクリート造りの橋梁取り付け口の
ピーアがある。これが未完成のまま残された池田橋である。
昭和6年末、池田町長田原作太郎、川崎彦市、脇町森幸雄らによって、池田町と対岸の箸
蔵村を結ぶ賃取橋が計画された。
その規模は橋の大きさ、全長221メートルほど、幅員5.6メートル、水面より高さ21.21
メートル、工事費予算15万円で、6年12月15日県の認可を受け、7年2月2日、千五百川
原で起工式を行い着工したが、翌8年の出水によって橋脚二基のうち北側の橋脚が倒れ水
中に没した。
その後南側の橋脚も倒れ、両岸のピーアだけが残った。実現に努力した田原作太郎も10
年3月に死去し、続行不可能となった。その後12年1月16日に池田橋速成委員会が作られ
たが、これも立ち消えになった。
何と出来たばかりの橋脚が、2本とも倒壊してしまったのですね。
当時既に完成していた下流の三好橋が全長243.5メートルで工事費36万円だったことから
考えると、15万円という三好橋の半額以下の工事費に倒壊の原因がありそうです。
80年経った今もなお残る橋脚。1本の川と橋をめぐる悲しい物語でした。
ここと同様に、建設途中で頓挫してしまった橋はもう1箇所あります→ ★
最後まで読んでいただきありがとうございます。
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